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引き物の意味と目的
- 目的: 法要に参列してくれたことへの感謝の気持ちを表すものです。
- 対象: 参列者全員に、基本的に同じ品物を渡します。
- タイミング: 法要がすべて終了し、帰宅するタイミングで手渡しするのが一般的です。
- 品物の内容: 日持ちがするお菓子、お茶、調味料、タオルなどの「消えもの」が適しています。最近ではカタログギフトも選ばれています。
- 相場: 1人あたり2,000円〜5,000円程度が目安とされています。
香典返しとの違い
- 香典返し: 香典(お香典)に対するお礼で、忌明け後に贈るのが基本です。
- 引き物: 法要でいただいた御仏前やお供え物への返礼として、法要当日に渡します。
- 注意点: 地域や宗教・宗派によってマナーが異なるため、事前に確認することが大切です。
「引き物(ひきもの)」は、もともと「引き出物(ひきでもの)」と同じ意味を持つ言葉です。現代では、慣習として慶事(結婚式などのお祝い事)では「引き出物」、**弔事(葬儀や法要など)では「引き物」**と使い分けることが多くなっています。
1. 慶事における「引き出物」
- 意味: 結婚式や披露宴、祝賀パーティなどに招待したゲストに対し、感謝の気持ちを込めて贈る記念品やお土産のことです。
- 由来: 平安時代に、客人に最高の敬意を示すため、馬を庭先に「引き出して」贈った慣習に由来するとされています。
- 内容: 一般的に、メインの記念品に加えて、引き菓子や縁起物などを組み合わせた複数品を贈ることが多いです。
2. 弔事における「引き物」
- 意味: 通夜・葬儀での「会葬御礼」や、法要(四十九日、一周忌など)でいただいた御仏前やお供えに対するお礼の品のことです。
- タイミング: 法要の当日に、参列者が帰る際にお渡しするのが一般的です。
- 内容: 不祝儀のため、悲しみを後に残さないという意味で、日持ちのする食品や日用品などの「消えもの」が適しているとされています。
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